
世界的な情報サービス企業、トムソン・ロイター財団が「女性にとって最も危険な公共交通機関のある都市」ランキングを発表。調査した16カ国中、最も危険だと判断された都市はコロンビアのボゴタ。
東京は15位と、ニューヨークの交通機関が女性に最も安全という結果になった。
女性にとって最も危険な公共交通機関のある都市

(下位ほど安全ということになる)
1位:コロンビア・ボゴタ
2位:メキシコシティ
3位:ペルー・リマ
4位:インド・ニューデリー
5位:インドネシア・ジャカルタ
6位:アルゼンチン・ブエノスアイレス
7位:マレーシア・クアラルンプール
8位:タイ・バンコク
9位:ロシア・モスクワ
10位:フィリピン・マニラ
11位:フランス・パリ
12位:韓国・ソウル
13位:イギリス・ロンドン
14位:中国・北京
15位:日本・東京
16位:アメリカ・ニューヨーク
今回の調査は、女性が公共交通機関を利用する際に受けるハラスメント(嫌がらせ)を尺度としランキング化されている。ここでは東京の評価だけを精査してみよう。
質問1:お住いの都市で、夜一人移動することに安全性を感じるか?
→ 東京の危険性は16カ国中16位
質問2:公共交通機関利用時に、男性から言葉での嫌がらせを受けたか?
→ 東京の危険性は16カ国中16位
質問3:公共交通機関利用時に、痴漢やその他身体的嫌がらせを受けたか?
→ 東京の危険性は16カ国中4位
質問4:嫌がらせを受けた場合、周囲の人が手助けしてくれる自信はあるか?
→ 東京の危険性は16カ国中9位
質問5:嫌がらせや暴力を通報した場合、当局が調査に乗り出してくれる自信はあるか?
→ 東京の危険性は16カ国中14位
質問6:お住いの都市の公共交通機関は安全だと思うか?
→ 東京の危険性は16カ国中15位
東京はニューヨークに次いで「2番目に安全な公共交通機関を利用できる都市」となったが、米メディアCNNは「日本では痴漢報道が常に(テレビや新聞の)ヘッドラインを飾っているが、その問題を知っている人にとっては、東京が上位に食い込んだのは驚きの結果と言えるのかもしれない」と言及。
トムソン・ロイター財団は「女性専用車両」の導入を評価しており、その対応策が今回のランキングに繋がったと述べている。
しかし専門家のジュリー・バビナードさんなど、「女性専用車両」は短絡的な解決策であり根本的解決につながらないと疑問視する声もある。
全体的には安全性第2位と健闘している東京ですが、だからといって問題を無視するわけにはいきません。質問4やCNNの指摘からも見てとれる通り、電車やバス内での痴漢や身体的ハラスメントは我々が即急に解決すべき問題なのでしょうね。